ニコニコ星人にご注意を

この前の店と違って、ちょっと綺麗めな
イタリアンだった。

ミチカ好きだったよね。
ここのパスタおいしーよー。

よく覚えてる…。
ほんと、そういうとこは感心する。

怒ってたのも、どっか行っちゃうよ。

目の前のアオトの顔が楽しそうで…
忘れてしまいそうになる。


忘れようと決めたことを。


ズキっと痛む胸が、告げる。

忘れちゃダメ。
アオトとは、友達でいるわけにいかない。
友達で…いたくなくなるもん。
奪えない。
そんなことできない。
うん。


告げるべきことを、頭に置きながら
オススメされた美味しい料理を食べ。

あたしの最後の幸せな時間は、
終わろうとしていた。


アオトも、なにも言おうとしない。
ただ楽しそうにしてる。


食後のカプチーノを飲みながら、
覚悟を決めて、切り出したのはあたし。





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