ニコニコ星人にご注意を

想像してなかったせいか…
なんて言ったらいいかわからずに。
どれだけ2人で沈黙していただろう。

でも、アオトの話したいことって…
このことだったの?
そもそも…何のために?

いくら考えても、お手上げで。

アオト…今日話したいことって…?


うん…。
もし、ミチカが俺を避けてる理由が
指輪なら…話しておきたかったんだ。
俺の前から、本当にいなくなる前に。


…どういう…こと?


俺ね…。
別れた奥さんと同じような思いを、
また誰かにさせるくらいなら、このままで
いいと思ってた。
誰からも本気で思われなくたっていいって。

そうやって過ごしてきたはずだったのに、
ミチカに会えて、妙に嬉しくってさ。
やっと話せて有頂天になってたら、
またいなくなるし…。
ほんと、毎日気になってしょうがなくて。

そしたら、俺思い出したんだ。


…な、何を?


今までの人生で…俺から付き合ってって
言ったのは、ミチカだけだったこと。


え!?うそ。


覚えてないんだ?ミチカ。ひっでえ。
これでも、なかなか言えなくてさ。
苦労したんだよ?
ミチカの姿見つけては、さりげなく近くにいるようにしてさ。
俺のこと、好きになってくれないかな。
って言ったの、覚えてない?



< 21 / 22 >

この作品をシェア

pagetop