にせもの王子さま
春といえど、太陽が沈みかけると気温も徐々に下がっていき、肌寒さを感じるようになっていたから、誠さんの提案はありがたかった。
美容院まで戻り、誠さん、私、悠さんの順番で入る。
「うわぁ・・・」
美容院に入ってすぐ、モノトーンでまとめられた室内を見て思わず圧倒されてしまう。
さすが、おしゃれな街の美容院!
いやいやいや、負けるな私!
「そこに座ってて」
誠さんが、背もたれのないふたり掛けのソファと、その斜め向かいに置かれた、こちらも背もたれのないひとり掛けのソファ、そして間に、雑誌が何冊か置かれた机がある場所を指定する。
たぶん、待合いスペースなのだろう。
私がふたり掛けのソファに腰掛けたのを見ていた誠さんが、私の隣を指差して、悠さんを促す。
「悠も」
悠さんは一瞬体を固くして、少し困った顔をしながら私の隣に座った。
美容院まで戻り、誠さん、私、悠さんの順番で入る。
「うわぁ・・・」
美容院に入ってすぐ、モノトーンでまとめられた室内を見て思わず圧倒されてしまう。
さすが、おしゃれな街の美容院!
いやいやいや、負けるな私!
「そこに座ってて」
誠さんが、背もたれのないふたり掛けのソファと、その斜め向かいに置かれた、こちらも背もたれのないひとり掛けのソファ、そして間に、雑誌が何冊か置かれた机がある場所を指定する。
たぶん、待合いスペースなのだろう。
私がふたり掛けのソファに腰掛けたのを見ていた誠さんが、私の隣を指差して、悠さんを促す。
「悠も」
悠さんは一瞬体を固くして、少し困った顔をしながら私の隣に座った。