にせもの王子さま
「まぁ、もう少し時間がたてば、みんな忘れてくれるだろ。問題は遥の・・・って、関口はどこ行くんだ?」
水上さんに聞かれて、ふっと目の前を見れば、白い壁紙。
あわてて足を止めた。
いつのまにか事務所に入るための扉を通り過ぎ、数歩先にある壁に向けて歩いていたらしい。
急いで回れ右をして、引き返そうとしたその時。
「あら、関口。スカウトはあきらめたの?」
水上さんの後ろから、社長の声が聞こえた。
「違いますよ!」
思わず大きな声で否定してしまった。
社長はフンと鼻で笑いながら水上さんを追い抜かし、事務所の入り口の扉を開く。
社長を追いかけるようにして、水上さんと私も部屋へ入った。
そのまま社長室へ直行しようとする社長を引きとめると、ものすごく迷惑そうな顔をしながら振り返った。
水上さんはその顔を見て苦笑しながら、自分のデスクへと戻っていく。
水上さんに聞かれて、ふっと目の前を見れば、白い壁紙。
あわてて足を止めた。
いつのまにか事務所に入るための扉を通り過ぎ、数歩先にある壁に向けて歩いていたらしい。
急いで回れ右をして、引き返そうとしたその時。
「あら、関口。スカウトはあきらめたの?」
水上さんの後ろから、社長の声が聞こえた。
「違いますよ!」
思わず大きな声で否定してしまった。
社長はフンと鼻で笑いながら水上さんを追い抜かし、事務所の入り口の扉を開く。
社長を追いかけるようにして、水上さんと私も部屋へ入った。
そのまま社長室へ直行しようとする社長を引きとめると、ものすごく迷惑そうな顔をしながら振り返った。
水上さんはその顔を見て苦笑しながら、自分のデスクへと戻っていく。