にせもの王子さま
動揺を悟られまいと、なるべく明るい声を出すよう心がけて、電話を切った。
さっきよりはトーンダウンしたけど、社長はまだ隣でブツブツ言ってる。
悠さん、私達がここにいる事に気付いてたのかな。
電話が繋がってるの忘れちゃってたけど、かなり失礼な事言ってたよね・・・。
聞こえてたかな。って、そりゃ聞こえてるよね・・・。
どうフォローしようか考えて、思わずため息をついてしまったのを、社長に見つかってしまった。
「ちょっと関口! 私の方がため息つきたいわよ! アンタ、あの子のどこに惹かれてスカウトしたの!?」
ブツブツ言う社長と一緒に、悠さんが座っていた場所とは逆の方向にある注文カウンターへ向かって歩く。
確かに、社長の言う通り、今日の悠さんには何も惹かれない。というか、会った時にあれなら、声なんてかけなかった。
この間の悠さんとは、まるで別人。
でも、声は確かに悠さん。
・・・どういう事?
さっきよりはトーンダウンしたけど、社長はまだ隣でブツブツ言ってる。
悠さん、私達がここにいる事に気付いてたのかな。
電話が繋がってるの忘れちゃってたけど、かなり失礼な事言ってたよね・・・。
聞こえてたかな。って、そりゃ聞こえてるよね・・・。
どうフォローしようか考えて、思わずため息をついてしまったのを、社長に見つかってしまった。
「ちょっと関口! 私の方がため息つきたいわよ! アンタ、あの子のどこに惹かれてスカウトしたの!?」
ブツブツ言う社長と一緒に、悠さんが座っていた場所とは逆の方向にある注文カウンターへ向かって歩く。
確かに、社長の言う通り、今日の悠さんには何も惹かれない。というか、会った時にあれなら、声なんてかけなかった。
この間の悠さんとは、まるで別人。
でも、声は確かに悠さん。
・・・どういう事?