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陽太が清香と彩未を呼び、また話し合いが始まる。きっと、いい情報が見つかったのだろう。


いつも図書室前の廊下で話すのはいつの間にか当たり前になっていた。


「現在一組の宮崎は、付き合っている女がいることがわかった。これを広めれば、彼女も本人も困るだろうな」


「ありがとう!」


「おっ、おう……」


突然の言葉に陽太は戸惑っていた。ありがとう、という言葉を問題児の陽太に言う奴はあり得ないというらしいが。


「あと、六組に別の宮崎がいる。チビの方な。クラスの女子にセクハラをしたそうだ」


「うわっ、最低……」


それでも役に立てる。セクハラするという噂が広まれば、イメージダウンになる。


「噂を広めてくるね!」


清香と彩未は走り出した。それを微笑みながら陽太は見送っていた。
























「あのね、宮崎って……」


だいぶ噂が広がり、廊下にも声が聞こえるようになった。


本人が歩いていると、みんなが陰口を言う。まさに栞奈がやられていたことだ。


「えっ、何で?」


状況が分かっていないだろうか。宮崎二人はかなり戸惑っていた様子。それを見て、清香はニヤッとした。


顔を真っ赤にして走り去る様子を見た三人はハイタッチを交わした。無事に作戦が成功したようだ。



それから、宮崎二人は不登校になったようだ。先生たちも対応に追われているそうだ。





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