【短編】『枯れ葉が舞って』
友達付き合いもあり、俺と秋は週に一回だけ一緒に帰っていた。 



学校をでて、森の中を散歩して家に遠回りで帰るのが、自然と普通になっていた。 


秋の森は色とりどりの木々だけでなく、やわらかい落ち葉でさえ秋を感じさせた。


踏みしめたときのこの優しい感じと、小気味いい音が俺も秋も大好きだった。


さらには空気まで澄んでいて、胸いっぱい吸い込むと、ひんやりして気持ちいい。


どんだけ気分が重いときもなんだか眠りから覚めたあとみたいにすっきりとした気持ちにしてくれた。




そんな森を、昔よく遊んだことなんかを思い出し、二人で懐かしんだりしながら歩いたりした。
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