生徒会長は女の子が苦手です
パジャマしか持ってない私からすると、家の外で着る寝巻きは基本おにいちゃんのTシャツ。


…モコモコの部屋着は恥ずかしいから。


下は熱いからショーパン。


膝の怪我はちょっと生々しいけど…。


まぁ見ないでもらおう。


絆創膏貼ったら蒸れるし、長いの履いたら擦れるから痛いし。


髪を乾かして、伊織の元に戻ると伊織はソファの上で寝ていた。


もふは伊織の手に体を擦り付けている。



「おいで、もふ」


そういうと、もふは私に飛びついてくる。


「もふじゃなくてもさおだって」


見上げると伊織は起き上がって目をこすりながら私を見ている。


「えー、だってもふもふだもん」


「…まぁ最近もさおって呼んでも来てくれなくなったけど」


「ほらー、やっぱりもふの方が気に入ってるんだよ。ねーもふー」


もふのからだに頬をつける。



「てかさ、七瀬」


「ん?なーに?」


「なにそのかっこ」


「え?変かな?」


「少なくとも男一人暮らしの家に来る格好ではないよね」



今まで伊織の家になんてほとんど泊まったことなかったし、いつも服を借りていたから、部屋着なんか見せたことなかったっけ。
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