生徒会長は女の子が苦手です
「人の家に泊まる時はいつもこんなだけど…」


「いや、でもさ…」


伊織はソファにもたれて顔をそらす。


なんか、赤い。


そんな、顔赤くする要素どこにあるの。


もふを抱いたまま伊織の隣に座る。



「伊織?どしたの」



伊織は意を決したようにこっちを向くと私の全身を見る。



「…かわいい、けど、無理…」


「へ、え?」


顔を赤くしてそう言うもんだから、私まで赤面してしまう。


「…下着、見えてるから」


「は、へ…?」



見ると襟元から下着のひもが顔を出していた。


お兄ちゃんの服だから首回りが広いんだった。


本当に、もう恥ずかしい。


下着が見えないように服を直していると伊織が私に迫って来た。


「な、なに?まだなんか見えてる…?」


「んーん、男の家に来て無防備な七瀬が可愛くて襲っちゃいそうになってるのを頑張って押さえつけてるところ」


「なっ…!」



伊織は恥ずかしげもなくそう言うと、立ち上がった。



「もー無理、七瀬かわいい。このまま一緒にいたら襲っちゃうのでもう寝ましょう」


「へ…一緒に寝てくれるわけじゃないの?」
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