生徒会長は女の子が苦手です
「伊織。なんか変なことでもしてたの?夜の間に熱上がっちゃったけど」

「何にもしないよ。何をするって言うの」


「何にもしてなかったからダメなのかな…」


水分が足りてないのか、とぼやきつつお茶を出してくる七瀬。


「これ飲んで?水分は定期的に取らなきゃダメ。


明日は学校だよ?」



今日は文化祭の振替休日でお休み、なのですが。


七瀬を直視できません。


なぜ気づかないのですか。


七瀬のきている北斗くんのTシャツは白でおそらく七瀬のきている下着の色が透けている模様。


「赤…」


「は?何言ってんの?早くお茶飲んで」


「七瀬、ほんと、こう言うこと俺も恥ずかしいから言いたくないんだけどさ」


「ん?なに?」


「透けてる」


七瀬は一瞬固まって脱衣所に行って鏡を見に行く。


すると脱衣所の方から、悲痛な叫びが。


「伊織っ!服かして!できれば黒がいい!!早くっ!」


「はいはーい」


熱を出しつつも七瀬のためならいそいそ動いてしまうあたり、ほんとに好きなんだと思う。


クローゼットから黒のTシャツを出すと脱衣所に向かう。


七瀬の方を見ないようにして手を伸ばす。


「あ、りがと」


やばい。うん。視界の端に一瞬映った七瀬が顔赤くてめちゃ可愛い。
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