生徒会長は女の子が苦手です
チャラいといえばチャラいが、泣いている子は男女問わず近寄り慰め笑わせて。


男泣きも恥ずかしがらずに人前で泣きわめき。


何事も一生懸命の努力家。


の割に結果がついてこない悲しい男。


努力せず、頭が悪いのは当たり前という俺より下なのだ。


とても可哀想。



まぁでも、こんなやつだから、七瀬は付き合ってもいいと思ったんだろう。


七瀬は何回も告られてるけど、オーケーしたのは裕樹だけだった。


まぁ、別れたのはだいぶ円満だったらしいけど。


2人とも、友達優先したくなったんだって。


合わなかったってことだね。


俺、だいぶ嬉しいよ。



「イケメンで運動神経いいのにもったいねぇよな。女の子苦手だなんて」


「だいぶ苦労してるよ、ほんとうに」


「七瀬と喋ってるとこしか見たことねぇもんな」


「南さんは優しいしね。業務もあるから」


「の割に2年の佐倉ちゃんとは喋ってるの見たことねぇよ」


「南さんが通訳だよ」


「七瀬も大変だよなー」


そう言って笑う裕樹。


呼び捨てにしてるのがちょっと気に入らない。


でも、みんな七瀬が嫌がらないからって名前呼びの子多いんだよなぁ。



ちらりと七瀬の方に目を向ける。



学級委員と楽しくおしゃべり中だ。
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