生徒会長は女の子が苦手です
「ななちゃんたち余裕すぎでしょ…」


「恋菜ちゃんも練習したらできるから。大丈夫だよ」


「ちっかい!!」


恋菜は真野くんが近いことに顔を赤くして上を向けていない。


「恋菜、顔上げて?」


「無理っ、なんでななちゃんは顔上げれてるの!?」



なんでだろ。


なんとなく、伊織を見上げる。


ニッコリと伊織が笑顔を向けてくれる。



「会長の顔、だから?」


「…聞いた恋菜がバカだった。こいつにそんなスイッチない」



たしかに真野くんは鼻の下伸ばしてデレデレ。


でも、伊織は会長の顔なんだよねぇ。


なんか、貼り付けた笑顔が。


「七瀬ちゃん。1回目の1年生の練習いつだっけ?」


「明後日の3限目だよ」


「だって。恋菜ちゃん。もうちょっと時間あるからがんばろ?」


「わかってるもん…っ」


これは、先が思いやられるな…。
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