生徒会長は女の子が苦手です
ダンスパーティー当日。


理事長には踊ってくれればなんでもいいと言われてるので、

何曲か踊ることになっているけど、最初の曲と最後の曲以外は違う人と踊ることに決まった。


いろんな女の子と踊らなきゃいけない。


って事で俺は女の子を全員玉ねぎだと思うことにした。


そして現在、この日のために発注したドレスやスーツを着る時間。


曲的に大抵はふわっふわのドレスにピシッとしたスーツが多いけど、時々スカートが短い人がいる模様。


入り時間が早い俺たちは生徒会室で着替えて、そのままダンスホールに向かうことになるのだが。


ちょっと早めに集まって、生徒会室で一曲踊るのが伝統。


ってことで、衣装のお披露目会。


たいして、みんな変わらない男どもはとっとと着替えて彼女待ち。


「恋菜ちゃん絶対可愛い。でも似合うか心配…」


「なんで…」



桃矢は心配そうに眉をひそめる。



「まだ体型がお子ちゃまなんだよ…大丈夫かな?」


「うっさい黙れっ!」


扉の向こうから佐倉さんの暴言が響く。


自分の彼女になんてこと言ってんだよ。



「ごめええん!大丈夫!俺が選んだから絶対似合うよっ!」


そう扉に向かって叫ぶ桃矢は滑稽である。
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