生徒会長は女の子が苦手です
あったかいけど、体やっぱ重いなぁ。


今日はできるだけお家の中で遊んでもらおう。


沙耶さんのお部屋は個室になったらしくて、子供も生まれたし、騒がしいかなって思ってたんだけど、前についても全然声が聞こえない。


病室のドアをノックする。


「七瀬です」


そう言って病室のドアを開ける。


すると、なかには双子の男の子と、お兄ちゃん、沙耶さん、理沙ちゃん、おばあちゃんがいて。


理沙ちゃんの手には少し大きめの箱が。


「なーちゃんっ!誕生日おめでとう!」


誕生日…?


「あ、そういえば今日か」


「七瀬、自分の誕生日忘れるなよ。祝いがいがねぇなぁ」


「プレゼントっ!昨日パパと選んだの!」


「ありがとう。開けていい?」


「うんっ!」


箱を受け取ると包装紙を丁寧にはがす。


箱を開けると赤いマフラーが。


「これ、くれるの?」


「うんっ!なーちゃんいつも寒そうだから!


理沙とお揃いなの!」


そう言って満面の笑みを浮かべる理沙ちゃんは天使。


「ねぇ、七瀬ちゃん?」


突然、沙耶さんに呼ばれて顔を上げる。


「やっぱり、なんだか顔色悪くない?」
< 176 / 193 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop