生徒会長は女の子が苦手です
「ありがとう。準備しよう。私も手伝うよ」


「ダメですよ。七瀬さんは休んでください」



みんなは机と椅子を1つ置いてくれて、ここに座れと言わんばかりに椅子を引いてくれる。


裕樹に背中を押されて無理やり椅子に座らされた。


「もう。私も手伝うって」


「ダメだよ。3年間一度も倒れたことない七瀬がついに倒れたんだよ?絶対疲れてるんだって。


たまには休め」


裕樹に思いっきりデコピンされて、おでこを抑える。


「痛いよ」

「痛いようにやったんだって。今日は座ってなさい」

「はいはい」


ここは折れて、みんなの優しさに甘えよう。


机にお茶を置いて、のんびり教室を見渡す。


みんなが衣装合わせをしてたり、クラスTシャツのデザインを考えてたり。


クラスのハチマキの色を決めてたり、名前の刺繍についてとか。


そっか。毎年こんなことしてたんだ。


クラスに行ったら既に皆んながデザイン決めてくれてて、グッズも渡してくれて。


文化祭の出し物も何も手伝えなかったから。


やっぱりこうやってみるとすごいなって思うよね。


みんなが、こんなにも嬉しそうに楽しそうに準備してるなんて知らなかった。


夏休みも集まった甲斐があって、なかなか円滑に進んでるよう。


ほんとに、すごいんだなぁ…。
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