生徒会長は女の子が苦手です
最前列の30枚ほどを配ると伊織が2階から降りてきたので、残ったプリントは悪いけど文化委員の人たちに任せて、ファイルを持つ。


「会長。各クラス回って模擬店の経過を確認しに行きます」


「わかった。行こうか」



伊織は私の一歩前を歩く。



「1年生から回るのでそっちです」


「はいはーい」



1年のクラスを回る。


どのクラスも準備は順調なよう。


この調子だと心配はなさそうだな。


2時間ぐらいかけて全クラスを回ってプリントを配布しながら進む。


そのあと、1000枚ほどの保護者用のプログラムを講堂に戻って椅子に置いていく。


講堂はなかなか広く、両サイドに舞台を映し出す大きな画面があるほど。


前方は生徒用の席になっているけど後列は保護者の方達が座れる様にしていく。


折りたたまれている椅子にプログラムを挟んでいく。


去年までは講堂の前で生徒会が配っていたんだけど、今年は人数的にできなくなってしまい、全部座席に置いていくことになった。


手間はかかるけど当日少しでも変な手違いが起こるリスクを下げておこうと思って、こうやってみんなにもお手伝いしてもらってる。


提案した私がしないわけにいかないし、少しでも早くみんなにクラス準備に移って欲しいから戻ってきました。私。
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