生徒会長は女の子が苦手です
「七瀬はここにいなきゃダメ。会長命令」



そう言って私を布団の中に引きずり込む伊織。


会長命令、と言ってくるあたり私に少しも気がないのだとわかってしまって少し胸が痛い。


伊織に包まれた背中は、瞬く間に熱を持って私を支配する。


「はい、わかりました。会長の命令とあらば」



そういうと私は静かに目を閉じた。


幼なじみなのに、こんなに変な関係で。


でも、こんな変な関係も居心地よくて。


あわよくば、伊織を私のものにしたい、そんな気持ちが渦巻いてしまう。


私はまどろみの中、そんなことを考えて、夢の世界に旅立った。
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