恋のコーチは期間限定
海斗からサークルに来いとの催促の電話があってうんざりしつつ対応すると海斗から質問された。
『セフレとはどうなの?』
「まだセフレじゃないし。」
というより、これからもセフレになるつもりはない。
『かろうじてセフレじゃないだけで、向こうはセフレって思ってるんじゃないのか?』
「美希さんはそんな人じゃない。」
『でも気持ちを伝えてないんだろ?
そのうち我慢できなくなって手を出してみろ。
体だけって思われるぞ。』
「体だけなのは……。
俺がそう望んでるだけだ。」
『気持ちを言えば離れていくってやつか?』
「あぁ。
俺じゃ……悔しいけど相手にされない。」
今の関係を失いたくない。
美希さんに触れる度に狂おしいほど全てを手に入れたくなる。
けれど同時に、今は抱き寄せれば安心して俺に身を委ねる美希さんを裏切って失いたくないっていう臆病な自分も顔を出す。
きっと弟か何かって思っていそうな美希さんにこんな気持ちを言えるわけがなかった。
『蒼葉がねぇ。
普通にぶつかっていけば成就すると思うけど。』
「砕け散ったらどうしてくれるんだよ。」
『骨を拾ってやるよ。』
「馬鹿。今、いい雰囲気なんだ。
壊したくない。」
『そ、じゃ気長にいい報告を待つわ。
じいさんにならないうちに頼むぞ。』
「ハハッ。俺もじいさんは勘弁だな。」
『セフレとはどうなの?』
「まだセフレじゃないし。」
というより、これからもセフレになるつもりはない。
『かろうじてセフレじゃないだけで、向こうはセフレって思ってるんじゃないのか?』
「美希さんはそんな人じゃない。」
『でも気持ちを伝えてないんだろ?
そのうち我慢できなくなって手を出してみろ。
体だけって思われるぞ。』
「体だけなのは……。
俺がそう望んでるだけだ。」
『気持ちを言えば離れていくってやつか?』
「あぁ。
俺じゃ……悔しいけど相手にされない。」
今の関係を失いたくない。
美希さんに触れる度に狂おしいほど全てを手に入れたくなる。
けれど同時に、今は抱き寄せれば安心して俺に身を委ねる美希さんを裏切って失いたくないっていう臆病な自分も顔を出す。
きっと弟か何かって思っていそうな美希さんにこんな気持ちを言えるわけがなかった。
『蒼葉がねぇ。
普通にぶつかっていけば成就すると思うけど。』
「砕け散ったらどうしてくれるんだよ。」
『骨を拾ってやるよ。』
「馬鹿。今、いい雰囲気なんだ。
壊したくない。」
『そ、じゃ気長にいい報告を待つわ。
じいさんにならないうちに頼むぞ。』
「ハハッ。俺もじいさんは勘弁だな。」