恋のコーチは期間限定
 俺が苦心して考えた美希さんの着替えは俺の欲情を煽る結果になってしまった。
 しかも……今日に限って美希さんは素直で可愛いらしい行動をする。

 けれど………。

 美希さんの色気に当てられないようにあまり視界にとらえないようにしつつ、美希さんをベッドへいざなった。

「今日は添い寝で寝ません?」

「添い寝………。」

「はい。たまにはこういう日があってもいいかと思って。」

「ふふっ。だから敬語………。」

「え?何が?」

「ううん。こっちの話。
 じゃ、……抱き締めて寝てくれる?」

「………ッ。
 ……………もちろんです。」

 くそー。今日に限ってめちゃめちゃ可愛いじゃないか。
 シラフで寝ぼけてもない美希さんがこんなに甘えるなんて………。

 決意を若干、後悔しつつ美希さんの体に腕を回した。

 その腕に俺の胸にそこかしこに美希さんはくっついて照れたような笑みを浮かべた。

 可愛い。可愛いなぁ。もう。





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