恋のコーチは期間限定
「スーツ。しわになっちゃったね。」

 着替える前に寝落ちしたみたいな蒼はジャケットだけ脱いだ姿で寝ていた。

「ん……。」

 起きたのにまだ半分寝ている蒼が可愛い。

 どうしたんだろう。
 ………普段、会わない時に頑張っているからなのかな。

 それで私の前では気を抜いているのなら、それはそれで嬉しい。

「美希さん……。」

 腕を伸ばされて引き寄せる……というよりこっちに来てと催促されて体を近づける。
 近づいた私にもたれかかるように抱きついて蒼はまた眠ってしまった。






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