恋のコーチは期間限定
私の前に差し出されたそれは小さな小さな花束。
可愛らしい折り紙に包まれた色鮮やかなタンポポ。
「花言葉は真心の愛。愛の信託。
それから神のお告げ。」
真心の愛……かぁ。
去年はタンポポが咲く頃に、まだこの花束をもらえるのような間柄じゃなかった。
もやもやしたり、悩んだり、1年前のことなのに遠い昔のことのように思える。
懐かしくて1年前に思いを馳せる私に蒼が花束を指差した。
「よく見てみて。」
言われてよく見ると端の方に控えめに添えれた……白いタンポポ?
「珍しい。よく見つけたね。」
白いタンポポは珍しくてなかなか見つけられないのに。
「うん。花言葉もそのまま、私を探してそして見つけて。なんだって。
見つけて……欲しかったんだ。
美希さんに俺のこと。」
「………蒼。」
このメッセージを伝えるために白いタンポポを探したんだと思うと隣で照れたように頬をかく蒼が愛おしかった。
「去年かぁ。1年しか経ってないのにずっと前みたいに感じるわ。」
「そうだね。すごく濃密な1年だった。」
「ねぇ。聞くのが怖いんだけど、タンポポの花言葉の裏メッセージって……。」
「綿毛にならなければ大丈夫。
……綿毛になる前に見つけてくれた?」
「ふふっ。見つけたじゃない。」
可愛らしい折り紙に包まれた色鮮やかなタンポポ。
「花言葉は真心の愛。愛の信託。
それから神のお告げ。」
真心の愛……かぁ。
去年はタンポポが咲く頃に、まだこの花束をもらえるのような間柄じゃなかった。
もやもやしたり、悩んだり、1年前のことなのに遠い昔のことのように思える。
懐かしくて1年前に思いを馳せる私に蒼が花束を指差した。
「よく見てみて。」
言われてよく見ると端の方に控えめに添えれた……白いタンポポ?
「珍しい。よく見つけたね。」
白いタンポポは珍しくてなかなか見つけられないのに。
「うん。花言葉もそのまま、私を探してそして見つけて。なんだって。
見つけて……欲しかったんだ。
美希さんに俺のこと。」
「………蒼。」
このメッセージを伝えるために白いタンポポを探したんだと思うと隣で照れたように頬をかく蒼が愛おしかった。
「去年かぁ。1年しか経ってないのにずっと前みたいに感じるわ。」
「そうだね。すごく濃密な1年だった。」
「ねぇ。聞くのが怖いんだけど、タンポポの花言葉の裏メッセージって……。」
「綿毛にならなければ大丈夫。
……綿毛になる前に見つけてくれた?」
「ふふっ。見つけたじゃない。」