恋のコーチは期間限定
「それで蒼はなんて………。」

「美希さんと。ダメ?」

「ダメ……って。」

 思い出してきた。
 私、どれだけ危機感ないの。

 やり直したい。
 なんなら出会いから全てを。

「いいよー。
 三郎くんとならって。
 四郎くんだったかもね。
 違う男の名前を言われた。」

「………ごめん。」

「ま、俺もどうかしてたよ。
 結果、暴走したから買って良かった。」

 からかう感じじゃなくて真剣なトーンで話す蒼は何かを思い詰めているような顔をして1つを手にしてレジに並ぶ。

 肩を借りたまま、シラフの今、アレを買う蒼とレジに並ぶのは顔から火が出そうだった。










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