恋のコーチは期間限定
「で、彼はどこのどういう人でどうやって知り合ったんですか?
 一番良かった体位は……。」

 ふがふがふが……。

 私が口を塞いだ手を退けて柚は咳き込んだ。

 ランチに来てみてもこんな調子だから参ってしまう。
 見た目は可愛い女の子なのに中身はオッサンときている。

「一度にそんなに答えられないし、最後の質問みたいなのを聞くならもう話さない。」

 ふわとろオムライスが有名な店内は若い女の人たちで賑わっている。
 私達の会話もその中に紛れて、聞いている人なんていないから構わないんだろうけど私が無理。

 もちろん柚は不満顔だ。

「え〜。一番聞きたかったのに。」

「柚っ!」

「はぁい。」

 心底残念そうな柚に最初から説明した。










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