恋のコーチは期間限定
「おはよ。美希さん。」

「ん…………えっ。」

 朝からのドアップに心臓が止まりかけた。
 しかもすっぴん!!

 慌てて布団を顔の上まで引き上げた。

「すっぴんだから見ないで!」

 布団の向こう側から笑い声が聞こえて恐る恐る様子を伺う。

「そんなの初日に見てるよ。
 その時、化粧落としたの俺だし。」

「は?」

 驚きで言葉を失った。

「美希さんが「化粧落とさないと肌荒れしちゃうから」って俺にメイク落としのシート渡して「落として」って。」

「ちょっと!
 君はどれだけ爆弾を隠し持ってるわけ!?」

 愕然として顔を隠すのなんて忘れて蒼葉くんを睨みつける。

「爆弾?
 また蒼葉って呼んでくれてないし。」

 苦笑している蒼葉くんが憎たらしい。
 それに女の子なら誰もが羨むその綺麗な白い肌も!




< 82 / 253 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop