【完】武藤くんって甘くない
あの女の子とはどういう知り合いなの?


気になるけど、彼女でもないし聞けないよね…。


「とにかく。嫌じゃなかったら食べて欲しいの。ここに割り箸あるし、二段弁当だからこっちは蓋を開けてもないから」


「わかった。食べさせて」


ええっ?


むっ…武藤くん??


手は震えるし、顔がカーッと熱くなるのがわかった。


それを見てなのか、武藤くんはニヤニヤ。


「…なるほどな」


「ええっ、なにがなるほどなの?」


「いや、別に…」


そう言って、ひとりでウケてる。


なに?


全然わかんないよ!


「とにかく食べて。食べさせるとか…それは無理!」


緊張し過ぎて倒れちゃうよ。


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