【完】武藤くんって甘くない
あたしも一気に顔が熱くなった。


「そうですよね!勘違いしちゃいましたっ」


いくらなんでもいきなり付き合ってとか、ないから。


「初々しくていいなー。女友達になにかプレゼントしたいんだけど、選んでくれないかな」


「あたしがですか?」


「嫌ならいいよ、ってか嫌だよな。こんなおじさんと」


申し訳なさそうに言う男の人は、若く見えるしおじさんってことはない。


いい人そうだし、あたしでもなにか力になれるなら。


「あたしでよければ…」


「ありがとう。喉乾かない?よかったら先に飲み物飲もうよ」


男の人が駅前にあるカフェを指さす。



ずっとここに座ってたし、喉乾いたな。



いいかも…。



「そうですね」


ふたりでカフェに入り、あたしはオレンジジュースを。


男の人はホットコーヒーを頼んでいた。


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