【完】武藤くんって甘くない
「なっ…物騒なこと言うなよ。ほら、ここにある」


男たちがテーブルの上に置いていた手帳を武藤くんに放り投げた。


「確認しろよ」


そのままあたしに投げてくる。


は、はいっ。


確認します…うん、あたしのだ。


破り取られてもないし大丈夫そう。


「念のために聞くけど。写真撮ってない?あっちにいるおっさんが物騒なこと言ってたからさぁ」


「そんな事するわけないだろ‼︎俺らも生活あるし…ちょっと脅しただけ」


「ふぅん。もしなんか問題が起きたら俺も黙ってないから。あいつが受付で身分証明書コピーしてるし身元は割れてる」


「ひっ…俺らは関係ないからな!全部あいつが企んでやった事だし」


弁解の途中で武藤くんは部屋から出てドアを閉めた。


「帰るぞ」


「は、はいっ!」


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