【完】武藤くんって甘くない
「でさ。ピンチの時になんで小松。あいつの方が頼りになりそうだった?」


へっ?


「ああっ…それは、武藤くんに連絡したかったけど、連絡先知らなくて…」



「あれ、そだっけ。教えてなかった?」



うっそ…その程度?



春休み、放置プレイだったくせに!



「気が向いたらかけるって言って、連絡くれなかったよね?なかったことにしたいとか言ってたし」


「あー、そうだったな。ごめんな、あの時はしつこくされたらうざいなーと思ってたから」



「ひっど…」



「お前だけじゃなくて、女全般苦手だったし。でも、悪くないな。彼女がいるのも」



そう言って、武藤くんはあたしの手を握った。



わあっ…。



夢じゃないよね⁉︎



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