【完】武藤くんって甘くない
糖度低めの武藤くん
「武藤くーん」



「…………」



「武藤くんってば」



学校で武藤くんに話しかけるとこの調子。



「武藤くん」



「うるせぇ」



あ、ちょっと呼び過ぎちゃった?



学校に着くと、みんながあたしたちのことを知っていた。


そのことで武藤くんは、多少困惑気味。



とりあえず機嫌が悪い。



お昼休みになって席をたつから、すぐに後ろを着いていった。



「武藤くん、一緒にお昼食べようよ」



「わり、ひとりで食う」



あたしの方を見ることもなく、後ろでに挨拶するとそのまま走って行ってしまった。



残念…せっかく一緒に過ごそうと思ったのに。



今朝なんて、今思い出すだけでにやけちゃうような展開だったよね。



あー…あの武藤くんには次またいつ会えるんだろう。



教室を出たついでに、飲み物を買いに行くことにした。



外の自販機まで行き、炭酸系の飲み物を買う。



そうだ、小松くんにお礼しなくっちゃ。



昨日、武藤くんに知らせてくれたもんね。



感謝、感謝。



何ジュースがいいのかわからず、とりあえず5本買ってみた。



小松くんなら、苦手な飲み物が入っていてもすごく喜んでくれそう。


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