【完】武藤くんって甘くない
片足ケンケンでこっちにやってきた。



「ゆずちゃん!武藤に足やられた。不意打ちで飛び蹴りするとかひどくね?」



武藤くんが!?



「飛び蹴りって…あの?」



カンフー映画ででてきそうな、あれ?



「おっそろしいだろ?結構な勢いできた」



「痛そう…」



「色々と俺に恨みあったんだろーな。昨日ゆずちゃんが最初に頼ったのが俺だったとか、俺の方がモテるとか、イケメンだとか」



「…え?早口でよく聞き取れなかったよ」



「ウソだろ!?え、と。俺の方が…あれっ、武藤。そこにいたのか」



今さらのように小松くんが武藤くんを指差す。



「面倒くさいやつ。俺に負けたの一言で終わる話だろ。しかもあれのどこが飛び蹴りなんだよ」





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