【完】武藤くんって甘くない
「わかんなかった…へへ」



「あいつと付き合えば?」



「やっ、やだ!それは絶対に。あたしの彼氏は武藤くんだけだよ」



武藤くんはフッと鼻で笑っている。



「キスされたところ、拭いたからね。なかったことにして」



ハンカチでゴシゴシと手の甲をこする。



「ま、いーけど」



「ありがとう!もう今度は気をつけるから。小松くんとは一定の距離を保ちます」



「そうだな」



飲み終わった紙パックを捨てに行く?



武藤くんが立ち上がろうとするから、手を出した。



「あたしが捨ててくる」



「いいよ、自分でやるから」



「お願い!武藤くんの役にたちたいの」



呆れた顔をしたあと、ポイとあたしの胸元に紙パックを投げた。



キャッチ!








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