【完】武藤くんって甘くない
勘違いする女
走っても走っても、後ろから武藤くんの声が聞こえてくる。
幻聴…だよね?
武藤くんが泣いてるあたしを追いかけてくるなんて、あるわけない。
けれど、あたしの前に回り込んで息を切らして立っているのは…紛れもなく武藤くんだ。
「なっ…泣いてないよ。これは汗が目に入っただけ。どうしたの?あたしになにか用かな…」
慰めに来てくれたのかな…もしそうだとしたら、すっごく優しい。
フられたようなものなのに、やっぱりドキドキするのは好きになってしまった証拠だよね。
「用がなきゃ追いかけねーだろ」
やっぱり…優しい。
「武藤くん…あたし…」
「財布、届けてくれたんだろ」
へっ?
手に握っていることすら忘れてた。
そうだよ…どうして武藤くんを追いかけたのか、今思い出した!
幻聴…だよね?
武藤くんが泣いてるあたしを追いかけてくるなんて、あるわけない。
けれど、あたしの前に回り込んで息を切らして立っているのは…紛れもなく武藤くんだ。
「なっ…泣いてないよ。これは汗が目に入っただけ。どうしたの?あたしになにか用かな…」
慰めに来てくれたのかな…もしそうだとしたら、すっごく優しい。
フられたようなものなのに、やっぱりドキドキするのは好きになってしまった証拠だよね。
「用がなきゃ追いかけねーだろ」
やっぱり…優しい。
「武藤くん…あたし…」
「財布、届けてくれたんだろ」
へっ?
手に握っていることすら忘れてた。
そうだよ…どうして武藤くんを追いかけたのか、今思い出した!