【完】武藤くんって甘くない
「ううっ…」



涙を滲ませていると、武藤くんが呆れたように笑った。



「泣くクセ、治んねーんだ?」



え…。



「武藤…くん?覚えて…たの」



「あーあ、あのままフェードアウトしたつもりが。ついてねーな」



笑ってるよ!?



嬉しいってことなのかな…。



もしかして武藤くんも運命感じちゃってる!?



…だよね、こんな偶然ありえない。



「電話くれなかったね…」



「かける用事ねーし」



そうなの?



「なにかあるよね、とりあえずかけるとか」



「そこまでの知り合いじゃないよな」



そうかもだけど!



待ってたあたしは何!?




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