すべては、
「まさか、警察の人間だったとはね。」


「厳密に言えば、警視庁捜査五課八係だ。」


「五課?
そういえば新しい部所が出来たってニュースで見たよ。まさか、そんなところにマークされてたとはねー。
でも監視されてる感じも、尾行されてる気配もなかったのに。僕そういうの直ぐ分かるんですよ。それなのにどうやってここが分かったんですか?」


「監視していたのはお前じゃなく、実里の方だからだ。実里に発信器をつけていた。」


「実里さんを?僕の運命の人が分かっていたって言うんですか?僕が実里さんに会ってまだ一週間しか経っていないのに。」


「分かったんじゃねーよ。作ったんだよ。」


東さんが視線を上げると、木下さんの端正な顔が訝しげな表情へと変わった。



「作った?」


「ええ。」


私はその言葉に頷いた。


「貴方好みの運命の人を。」


そして、私は振り返り言った。






















「すべては、貴方を捕まえるために。」














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