すべては、
私は落ち込んだ体を押して、私達の後方サポートを請け負っている企業へと足を運ぶ。
その会社の技術部の扉を開くと、白衣に身を包んだ筒井さんがデスクでコーヒーを飲んでいた。
「来た来た、一気に盗聴機と発信器壊した奴。」
「壊したくて壊したんじゃありません。」
それは楽しそうに弄ってくるこの男性。
無精髭と、一つに結んだ長い髪が結構な個性派だと主張している筒井さんは、それなりの格好をしたらイケメンなのに、と常々思う。
歳は30代前半らしいが、どう見ても50過ぎのおじさんにしか見えない。
「すみません、電話で話した新しいイヤリング取りに来たんですけど…」
「それなら、そこに出てるから持ってけ。」
顎で指した方を向けば、透明な袋に入れられた見慣れたイヤリングがテーブルの上においてあった。
「あの、筒井さん…」
私はそれを取って筒井さんに聞いた。
「なんだ?」
その会社の技術部の扉を開くと、白衣に身を包んだ筒井さんがデスクでコーヒーを飲んでいた。
「来た来た、一気に盗聴機と発信器壊した奴。」
「壊したくて壊したんじゃありません。」
それは楽しそうに弄ってくるこの男性。
無精髭と、一つに結んだ長い髪が結構な個性派だと主張している筒井さんは、それなりの格好をしたらイケメンなのに、と常々思う。
歳は30代前半らしいが、どう見ても50過ぎのおじさんにしか見えない。
「すみません、電話で話した新しいイヤリング取りに来たんですけど…」
「それなら、そこに出てるから持ってけ。」
顎で指した方を向けば、透明な袋に入れられた見慣れたイヤリングがテーブルの上においてあった。
「あの、筒井さん…」
私はそれを取って筒井さんに聞いた。
「なんだ?」