夏の空が笑ってる。
プロローグ
カキーン・・・・・・・・・・・・
ジリジリと照りつける太陽の下。
金属音が鳴り響く。
あぁ、懐かしい音。
そして歓声とともに終了の合図が鳴った。
「・・・勝った、うそ、勝った!!」
私の愛する息子は甲子園への切符を手に入れた。
「パパ、見てる?晃輝やったよ!」
太陽に手を伸ばすと、少しだけ、あの暖かい笑い声が聞こえた気がした。