冬の朝と夜と〔詩〕
冬の朝と夜と
冬の朝も 冬の夜も
白い世界が紫苑に染まる
ほろり涙みせて
寒さの中で愛を知る
明け残る星が弱く瞬く
凍てつく息を吐き
少し早い今日を迎える
見失わないで生きてゆく
時の刻みを意識して
これからも
夕日が琥珀色に沈み込み
待ち侘びた頃
自分を取り戻して
暮れ残るぼやけた明るさ
埋もれないように
希望を見出だす
名もない感情を胸に秘め
哀しみは終わりにして
これからも
冬の朝も 冬の夜も
どうぞ 連れていって
季節の足音に
耳を澄ませながら
私は生きてゆくから