◇虹色◇


私が近くまでいこうとすると、

流羽は私に気がついて逃げていた。

それでもあきらめずに

流羽を追いかけていたら、

流羽はあきらめたようで、

私がおいつくのを待っていた。

「なんで逃げるの?
 様子がおかしいのは何で?」

と私が言うと、流羽は黙ってしまった。

「ねぇ。なんで?」

その質問には答えず、

流羽は。

「…… 見せたい物がある。」

と言った。

「え?」

「ちょっと来て」


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