聞きたかったコトバ
「はい、次ヒロヤ。」
間髪いれずまわってきた。
「えーっと、桐ケ谷浩也っていいます。
この近所です。
もう名字は忘れていいんで、ヒロヤでお願いします。」
「はい、ぱちぱちー。質問することもないし、次いこうか。」
なんか俺、そういうキャラにされてる?
いや、こいつだけか
「辻恵子です。
私は逆に都会出身です。案内してほしい人は言ってください。
中学はケイちゃんって呼ばれてたんで、それが一番しっくりくるかな。
お願いします。」
ケイちゃんね。
はじめてニックネームらしきものが出た。
すごいリーダーシップがありそうな子だな。
なぜこの子にクラス委員をまかせないんだ。
そんなことを思って視線をそのとなりに移した。
クラス委員が話しはじめた。