聞きたかったコトバ


「えっと、クラス委員いっしょだよね。
これからよろしく。」



俺からきりだす。



「そうだね。よろしく…」




話はずまねぇ…




「あ、そうだ。夏木さん、テスト満点だったじゃん。すごいな、俺なんかギリギリ6割だよ。」



話題をさがしてみる。



「いや、中学の復習は最近したとこだから。たまたまだよ。」



「あ、そうなんだー。」



あー、めんどくせぇやつ。

俺が必死に話題ふってんのに、ちょっとはいい反応しろっての。





そのとき、夏木さんがふっと笑った。


「桐ケ谷くん、今こいつ反応うすいな、めんどくさい、って思ってたでしょ。」


やべ、そんな顔に出てた?


そんなヒロヤの心を読むように


「大丈夫。顔に出たりしてないよ。うまく隠すね。」


ふふっと笑う。



「あ、いや、その…
やっぱ楽しい会話がしたいなって…」


少し動揺した。



「ゴメンゴメン。
ちょっとどんな反応するかなぁって気になっただけ。わざとだよ。」


いたずらっぽく笑う夏木さん。



やっぱわかんねぇ、夏木さん…



てか



笑顔…かわいい…
< 18 / 33 >

この作品をシェア

pagetop