聞きたかったコトバ
ガラガラ…
しずくはなんのためらいもなく1年3組のドアを開けた。
2人とも中に入る
とたんに教室中が静かになる。
まあただ1人話している先生が授業を一時停止させればそうなるのは当然だ。
一斉にクラス全員がふりかえる。
さて、この状況どう見えるんだろう…
沈黙をやぶったのは、ケイタのかたわれ、石島だった。
「ほー。やるねぇ、ヒロヤ」
おい、ケイタ…
まだ沈黙のほうがましだったか。
でもなんでだ?
顔がちょっとあつい気が…
「おはよう。2人とも、どうして遅刻したんだ?」
先生が何もなかったように話しはじめる。