聞きたかったコトバ


「私は病院に行ってました。連絡をいれればよかったんですけど、朝起きたら頭が痛くて。そのまま病院に行きました。とりあえず熱はないので学校に来ました。遅れてすいません。」




恐るべし夏木雫!といったところだ。




よくそこまで平然とうそが言える。





あらかじめ遅刻ということを知らなきゃ騙されるだろう。




案の定、先生は心配そうな顔をした。




「そうか。大丈夫なのか?熱はなくてもムリしたらだめだぞ。しんどくなったら先生に言って早退してもいいからな。」





「はい。たぶん大丈夫です。ありがとうございます。」






最優秀主演女優賞…






そんな言葉が頭にうかんだとき

今度はヒロヤが尋ねられた。





「桐ケ谷はどうしたんだ?」



やべ…



何も考えてなかった…


< 32 / 33 >

この作品をシェア

pagetop