空色メロディーズ
「あと2人入らないと部活にならない!?」
「ご、ごめん」
私は入る気満々でいてくれた真にそのことを早速告白した。
隠しておくわけにはいかないし...
ちゃんとした部活じゃないからやっぱり入れないのかな?
人数集まらなかったら部活にもならないんだもんね...
「よし!1人軽音楽部入りそうなやつ知ってるから明日そいつ連れてくるな!」
「へっ?」
ま、また予想外な答えが返ってきた。
すごい......この子、すごい!
「よろしくお願いします」
「なぜ敬語?」
「奏音帰るよ」
「の、ののか......」
呼ばれた方を見ると教室のドアのところに怖い顔をしたののかが立っていた。
時計を見ると5時を過ぎていた。
4時に帰るって言ってたのに。
これは相当ののかも怒ってる......
「そ、それじゃあよろしくね!」
「おう!」
急いでののかに駆け寄る。
怖い、怖いよぉ......
「ごめんね......」
「はぁ......しょうがないなぁ」
「ののか.....」
「いいよ」
そう言っていつものようにののかは笑った。
「やったー!」
と手を上げた時だった。
バシンッ
「いっ!」
勢いをつけすぎて誰かにぶつかってしまった
。
「ご、ごめんなさい!」
慌てて頭を下げる。
「大丈夫よ、頭をあげてください」
とその人は優しく言った。
よかった、いい人で。
ゆっくりと頭をあげると、そこにはスタイル抜群の超美人が立っていた。
長くてさらさらの黒髪、透き通る白い肌、整った顔、長くて細い足。
まるでモデルさんみたいだ。
きれい......
「それじゃあ、気をつけてね」
そう言うと美女は教室の中へ入っていった。
あんなに綺麗な人が学校にというか同じ学年にいたとは......
「奏音?」
「す、すごい......」
「ぼーっとしてると置いてくからね」
と言うとぼーっと突っ立っている私を置いてどんどん歩いて行ってしまった。
「あっ!まってよー!」