ねぇ、泣かないでよ。
「シラケた。クソ島」
「和。、、ごめん」
「謝んなや!謝んなら、、やんなよ。カッコ悪いこと」
俺を突き放した和は昔みたいな笑顔を少し覗かせた。
「お前なんか、大っ嫌いや。あほ」
「俺も。好きじゃねぇよ。」
和は振り返って陽を起こした。
「俺、そんな綺麗やない。直すこと知らないんや。陽ちゃんは不幸のままにしか」
肩で大きく息をする陽は、和に抱きかかえられると気絶したように目を閉じた。
「月島が羨ましい。」
「和。陽は」
「こいつ、男見る目ねぇよ。」
「は?」
「親も親なら子も子。月島より俺のこと選んだんだし。」
そうさせたのは。俺なのか。
こんなコトにさせたのは、、俺か。
「そう、かもな」
「そーやで。こいつとおったら苦労すんのお前や」
「そっか。、、和。」
「ん?」
「返して。頼むから。陽にはもう、」
そんな事言う資格ないかもしれない。
でも、俺には陽だけなんだ。
この先もきっと。