硝子の花片
「暇なので一緒に道場に行きませんか?」
そう言われたのはまた別の雨の降る日だった。
「確か、剣術をやってらしたんですよね?」
沖田さんは微笑んで言う。
確かに剣道部だが、瑞奈みたいに優勝なんてした事ない。このヘッポコ部員が歴史上の剣客集団の道場に言ってもいいのだろうか。
「大丈夫ですよ、ここで暇してるよりずっといいと思いませんか?」
「…行きます…!」
思わず私はそう口にしていた。
沖田さんに連れられ来た道場は熱気で包まれていた。
空いている時間なのか、人はまばらで幹部の方が多かった。その中に平助くんも居た。
「あれ?桜夜と総司?今日非番じゃないの?」
平助くんが此方に気づき首を傾げた。
「暇なので遊びに来たんですよ。桜夜さんは剣術をやってらしたそうなので、やって頂こうかと思って」
「え!そーなの桜夜!?じゃあ、俺と手合わせ願いたいっ!」
そう言って半強制的に平助くんと試合することに。
(待って!?殺されない!?大丈夫!?)
私は文句の1つも言えぬまま木刀を持たされた。
剣道部は基本竹刀を使うので木刀なんて触ったことがないのだが、木の優しい手触りだったのでなんだか心地良かった。
「…開始」
暇潰しのはずが結構本気で試合やっちゃってるよ!?
この呟きも心の奥に仕舞った。
「桜夜、本気で来てよ!俺、最初は様子見するからさ」
「じゃあ、お言葉に甘えて…」
私はダンっと床を蹴って間合いを詰めた。
そう言われたのはまた別の雨の降る日だった。
「確か、剣術をやってらしたんですよね?」
沖田さんは微笑んで言う。
確かに剣道部だが、瑞奈みたいに優勝なんてした事ない。このヘッポコ部員が歴史上の剣客集団の道場に言ってもいいのだろうか。
「大丈夫ですよ、ここで暇してるよりずっといいと思いませんか?」
「…行きます…!」
思わず私はそう口にしていた。
沖田さんに連れられ来た道場は熱気で包まれていた。
空いている時間なのか、人はまばらで幹部の方が多かった。その中に平助くんも居た。
「あれ?桜夜と総司?今日非番じゃないの?」
平助くんが此方に気づき首を傾げた。
「暇なので遊びに来たんですよ。桜夜さんは剣術をやってらしたそうなので、やって頂こうかと思って」
「え!そーなの桜夜!?じゃあ、俺と手合わせ願いたいっ!」
そう言って半強制的に平助くんと試合することに。
(待って!?殺されない!?大丈夫!?)
私は文句の1つも言えぬまま木刀を持たされた。
剣道部は基本竹刀を使うので木刀なんて触ったことがないのだが、木の優しい手触りだったのでなんだか心地良かった。
「…開始」
暇潰しのはずが結構本気で試合やっちゃってるよ!?
この呟きも心の奥に仕舞った。
「桜夜、本気で来てよ!俺、最初は様子見するからさ」
「じゃあ、お言葉に甘えて…」
私はダンっと床を蹴って間合いを詰めた。