君が眠る時には

聞かれてるのは好きか嫌いかなんだろうけど、私は美月ちゃんが望んでいない答え方をした。


「ふざけてるの?印象聞いてるわけじゃないんだけど」


「……」


そんなに睨まないでよ。


「雪ちゃん、あおのこと好きでしょ」


語尾にハテナがついていない、確信してる言い方。


「私もあおのこと好きなの。分かってるよね?」


「うん」


「じゃあ諦めてよ」


じゃあ、の意味が分からないんだけど…。


「やだ。人に言われたからってそう簡単に諦められるわけないじゃん」


「たった数ヶ月かの恋でしょ?そんなのすぐに忘れられるよ」


「時間の問題じゃなくない?」


最初はびっくりしたけど、美月ちゃんの鋭い目付きにもだんだん慣れてきた。


「あおのこと好きって言っても、どーせ軽い気持ちでしょ?」
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