君が眠る時には
「そんな訳ないじゃん。私は私なりに葵のことちゃんと好きだよ」
「どーだか」
なんで美月ちゃんが私の気持ちを決めつけるの?
気に入らない。
こんな性格悪い子だとは思わなかった。
私も人のこと言えないけどさ。
「そーゆー美月ちゃんは、葵のこと本気で好きなの?」
「好きに決まってんじゃん。私はあおがいるから頑張れてるの」
「どーゆーこと?」
「生まれた時から病院で、ずっと友達が出になかった。でも、あおだけは私と仲良くしてくれたの」
うん。
葵はそーゆー子だ。
なんだかんだ言いながら、誰にでも分け隔てなく優しく接してる。
私もその優しさにひかれた。
「今回だって入院が決まって辛かったけど、あおがいるから前向きにとらえられた。
あおがいるから治療も頑張れてる。それくらい大好きなの」