君が眠る時には

そしたらまた2人で笑い合おうね…。


私は屋上に向かって走った。


大泣きしながら走った。


「「雪ちゃん!」」


後ろから2人の声が聞こえたけど無視した。


屋上の扉を開けるとフェンスが見えた。


フェンスの向こうには憎いほどの青い空。


うん。


いいかんじ。


これでこの世界ともおさらばだ……。


フェンスから身を乗り出した時、後ろから服を引っ張られた。


どさっ!


「いた……」


倒れ込んだ私の下敷きになっているのは、遥さんと美月ちゃん。


「ばか!」


泣きながらそういう美月ちゃん。
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