君が眠る時には

女とハグなんてしないって言ってた美月ちゃんが。


「な、に……?」


「あなたが亡くなって悲しむ人がいるってこと、忘れないで」


その一言で、死のうとしたのを後悔した。


私が死んでも悲しむ人なんていないと思ってた。


みんな上辺だけの関係で、心配し合う間柄じゃなかったから。


でも、それを変えてくれたのも葵。


「雪ちゃんが生きる意味は、あおだけじゃない。
私たちを悲しませないためにも…生きて」


「ごめん……。ごめん」


遥さん。


美月ちゃん。


2人だって悲しいはずなのに、私のせいで振り回してごめん…。




しばらくして落ち着くと、遥さんが私に封筒を渡した。


「なんですか?これ」


「手紙だよ。葵からの」
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