君が眠る時には
でも、これだけは伝えておいきたい。
俺さ、ずっと躊躇してた。
自分の本当の気持ちに気づいていたけど、雪に伝えられなかった。
いずれ死ぬやつから言われても迷惑なだけだろうなんて、勝手に思ったりしてさ。
本当は手紙に書くつもりもなかった。
伝えてしまったら、雪がこの先自由じゃなくなると思ったから。
でも、やっぱり伝えずに終わりたくなんてないから。
だから、ごめんな。
好きだよ。
大好きだ。
雪を抱きしめた時、抱きしめられた時、キスした時。
俺達は同じ想いだったって信じてる。
雪が大好きだった。
1番大切だった。
だから、だからこそ、本当のことは言えなかった。
自分の想いも、手術のことも、言えなかった。